実はできやすい、背中ニキビの原因と対策・治し方
背中ニキビの主な原因は、背中で盛んに行われている皮脂分泌です。
背中ニキビは一度できると治りづらいので、原因を理解した上で、ケアをしていくことが大切です。
ここでは、背中ニキビの原因だけではなく、対策や治し方もご紹介いたします。
背中ニキビの原因
背中は顔と同じようにニキビができやすい場所です。
背中のニキビができやすい主な原因は、背中に多く集まっている皮脂腺。皮脂腺により皮脂の分泌が盛んになっているので、毛穴が詰まりやすいのです。
背中ニキビは、毛穴が皮脂で詰まってしまい、アクネ菌が増殖してできます。
毛穴が詰まってしまった白ニキビの段階で対処できれば良いのですが、炎症が生じた赤ニキビや黒ニキビ、化膿した黄ニキビに発展してしまうことも。
自分では発見しづらい場所なので、ニキビ跡を作ってしまうこともあります。
また、衣類による刺激やこすれ、シャンプーやリンスのすすぎ残しなども、背中ニキビの原因になります。
背中ニキビの種類
背中ニキビだけに限りませんが、ニキビは症状の進行具合によって4種類に分けられます。
なるべく初期の症状からケアできるのがベストです。
- 白ニキビ(初期段階):
- ニキビの初期段階。毛穴に皮脂は詰まっていますが、炎症は起きていません。
- 黒ニキビ(酸化):
- 毛穴に詰まった皮脂が酸化して黒く見える状態。まだ炎症は起きていません。
- 赤ニキビ(炎症):
- 毛穴に詰まった皮脂によってアクネ菌が増殖して炎症を起こしている状態。
- 黃ニキビ(化膿):
- 赤ニキビが更に悪化して化膿している状態。
赤ニキビや黃ニキビになるとニキビ跡ができてしまう可能性もあるので、気をつけましょう。
背中ニキビと間違いやすい症状
背中ニキビと同じような症状のものに「マラセチア毛包炎」というものがあります。
毛穴にできること、常在菌が原因でできることは背中ニキビもマラセチア毛包炎も同じ。しかも、見た目も非常によく似ているので、見分けることは難しいです。
マラセチア毛包炎は、マラセチアという真菌(カビ)が原因で起こります。
マラセチアは顔よりも体に多く存在し、皮脂と高温多湿を好みます。皮脂が多く衣服で蒸れやすくなっている背中はできやすい場所と言って良いでしょう。
特に、春や夏は汗をかきやすいので、繁殖しやすいです。
背中やデコルテに、広範囲でポツポツと数ミリ程度の赤いできものができた場合、マラセチア毛包炎である可能性もあります。
ニキビと異なり、痛みやかゆみが発生しづらいので気づかない方もいらっしゃいます。
ニキビとは異なる原因なので、ニキビのケア方法を実践しても良くなりません。
気になる症状がある時には、皮膚科に相談してみましょう。
背中ニキビの対策・治し方
背中ニキビは気づきにくく、ニキビ跡にもなりやすいもの。
早めに対策し、ケアしていく必要があるので、その方法をご紹介します。
自分でできる背中ニキビの治し方
背中ニキビの治し方は、顔にできるニキビや吹き出物と同じです。
もっとも大切なのは、背中の肌をきれいに保ち、保湿すること。
特に下記のことを意識してみてください。
- ゴシゴシこすらず、優しく丁寧に洗う
- シャンプーやボディソープなどのすすぎ残しがないよう、背中をシャワーでよく洗い流す
- 入浴した後もシャワーで背中までよく洗い流す
- 洗髪後は髪にタオルを巻いて、背中につかないようにする
- 顔だけではなく、背中にもローションや保湿クリームを塗るようにする
- 衣服や寝具を清潔に保つ
- 衣服の洗剤や柔軟剤を低刺激性のものに変更する
- 汗ばむ季節は汗を吸い取る素材の衣服を選び、こまめに着替える
その他の背中ニキビの治し方
自分でできる対策やケア方法を行ってもニキビが良くならない場合は、下記の方法を試してみましょう。
ニキビに良いサプリメントや市販薬を使ってみる
例えば、肌のターンオーバー(代謝)を正常にしてくれるL-システインや、皮脂の分泌を適正に保つはたらきがあるビタミンB群、アクネ菌の殺菌作用があるイソプロピルメチルフェノールなどの成分が入ったものは、効果が期待できる可能性があります。
皮膚科を受診する
背中ニキビはマラセチア毛包炎と区別がつかないということもありますので、早めに皮膚科で相談してみても良いでしょう。
現在のニキビがどの段階なのかを知ることもできますし、市販薬とは異なる成分が配合されている薬を処方してもらうこともできます。
背中ニキビの予防方法
背中ニキビができてから治すよりも、できないように予防することが大切です。
毎日のケアでしっかり予防していきましょう。
- 入浴時には上から順番に洗う
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入浴した時には、髪→顔→上半身→下半身の順番で洗うことを意識してみましょう。
そうすれば洗い残しによる毛穴の詰まりを予防することができます。 - 背中を洗う時はゴシゴシこすらない
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体を洗う時についつい強く擦ってしまいがちですが、体も顔と同じように優しくこすらずに洗ってください。
もしニキビがすでにできていれば潰してしまう可能性もありますし、肌を傷つけることで角質層を痛めてしまい、毛穴の詰まりができる原因になります。たっぷりの石鹸やボディソープをしっかり泡立てて、優しくなでるように洗いましょう。 - 顔と同じように保湿ケアをする
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どうしても顔ばかりケアしてしまいがちですが、背中にニキビができる原因は顔と同じです。すなわちケア方法も一緒。
同じように化粧水をつけ保湿クリームを塗ってうるおいを保つようにすれば、ニキビを予防することができます。 - 肌のターンオーバー(代謝)が正常になる生活をする
- 栄養のある食事をする、たっぷりの睡眠をとる、など、ホルモンバランスを整えて肌のターンオーバー(代謝)を正常にする生活を送るように心がけましょう。
ニキビ跡(ニキビ痕)ができた時の治し方
背中ニキビは、衣服に隠れていることもあり、自分で確認しづらいので気づきづらいです。
そのため、顔のニキビと違って放置してしまう方も多く、気づかないうちにニキビ跡になっていることも。
ニキビ跡の症状は、赤み・色素沈着・凹み・しこりなど様々です。
時間経過により赤みや色素沈着が消える可能性はありますが、一度ニキビ跡になると治すことは難しいでしょう。
背中ニキビをニキビ跡にしてしまう前に、適切な対処をすることが大切です。
まとめ
背中ニキビは、自分で見えない分、どうしても発見が遅くなってしまいがちです。
見つけてもあわてず、原因をしっかりと理解した上で、適切な対処をするようにしましょう。
ニキビ跡を作らないためにも、初期段階での発見が大切です。顔だけなく背中の肌も意識して気を付けてみてくださいね。