風邪は予防が大切!今からでもできる予防法とは

Prevention
内田直樹(うちだなおき)先生
監修:内田直樹(うちだなおき)先生

昭和大学医学部 薬理学講座 臨床薬理学部門 教授
昭和大学卒。2014年4月より現職
日本臨床薬理学会 指導医・専門医

風邪は軽い症状で治ることも多いですが、風邪をこじらすとさまざまな合併症が起きてしまうこともあるため、風邪は予防が最も大切です。普段からできる風邪の予防対策についてご紹介します。


外出時の風邪予防について

風邪は人から感染するもの

風邪の原因となるほとんどのウイルスは人から人へと、飛沫や接触を介して感染します。そのため風邪予防には、人との距離をとりマスクを着用するなど飛沫感染を防ぐことと、手洗いなどによって接触感染を減らすことが大切です。

風邪予防のイメージ

外出時のマスク着用

飛沫感染を防ぐにはマスクの着用が有効です。風邪を引いた人の咳やくしゃみの飛沫に含まれたウイルスが、鼻や口に侵入することを防ぐことができます。一般的なマスクでは素材が不織布のものが最も効果が高くなります。顔にフィットするサイズを選び、鼻の形に合わせてすき間ができないように着けることも重要です。

感染しやすい「3つの密」を避ける

風邪を引いた人から排出された飛沫は状況によって1~2メートルほどの距離の相手まで届く可能性があるため(マスクを着けない場合)、感染予防には人と人との距離をとり「密集」しないことが大切です。流行期には人混みや繁華街などに行くことを控え、エレベーターなど人が密集しがちな場所を避けるようにしましょう。
換気の悪い「密閉」空間や、近くで会話や発声をする「密接」場面でも感染が起きやすくなります。
これら3つの密(密閉・密集・密接)を避けることが風邪などの感染予防には重要です。

外出から戻ったら手洗い、うがい

接触感染を防ぐには手洗いが有効です。ウイルスが付着した手で鼻や目を触ることによるウイルスの侵入を防いだり、手についたウイルスを自宅に持ち込むことを防いだりできます。
うがいは、のどの粘膜にウイルスが付着する前に洗い流すことで、感染を防ぐと考えられています。うがい薬を使わなくても、水でうがいするだけで十分な予防効果があります。


自宅や職場の環境づくり

風邪を引きにくい室内環境づくり

自宅や職場の環境を整えることで、室内の人から人への感染を減らせるかもしれません。

  • 適度な湿度を保つ
    空気の乾燥は気道粘膜のバリア機能を弱め、ウイルスなどに感染しやすくなります。乾燥しやすい季節には、加湿器などを使って室内を適度な湿度(50~60%)に保つとよいでしょう。
  • こまめに換気する
    室内での飛沫感染などを減らすためには換気が有効です。2方向のドアや窓を開けると効果的に換気できます。窓がない・少ない空間では換気扇や換気設備などで換気するとよいでしょう。
  • よく触れる共有の箇所やものを消毒する
    接触感染を防ぐためには、流行期にドアノブ、スイッチ、手すり、共有パソコンのキーボードなどを次亜塩素酸ナトリウム(いわゆる塩素系漂白剤)や次亜塩素酸水、消毒用エタノール(アルコール消毒液)などでこまめに消毒することも有効です。ただしパソコン機器は故障を防ぐために、消毒用アルコールをマイクロファイバークロスにしみこませて余分な水分を絞ってから軽く拭くなどして消毒しましょう。(詳しくはご自身のパソコン機器の取り扱い書などをご確認ください)

体の免疫力を高める

風邪予防のための、免疫力を高める対策

風邪を引きにくくするには、ウイルスが侵入しても増殖を許さず感染を防いだり早く治癒したりできるよう、普段から体の免疫力を高めておくことも大切です。

  • 十分な睡眠
    睡眠不足によって免疫力が低下することが知られています。理想的な睡眠時間は個人によって異なりますが、多くの研究で1日6~8時間が最適と考えられています。
  • 適度な運動
    適度な運動は体の免疫力を高めてくれます。一方、過酷な運動はかえって免疫力の低下を招くため、無理のない運動を続けるようにしましょう。
  • 衣類での体温調節
    体温が低下すると免疫力が低下することが知られています。体の冷えで免疫力が低下しないよう、寒さを感じるときは衣類などで適度に体を保温することも大切です。
  • 食事による栄養摂取
    体の調子を整えるビタミン・ミネラルは免疫力の維持に重要であり、バランスの良い食事は風邪予防にも有効です。ビタミンC、ビタミンD、亜鉛の摂取で風邪を引きにくくなることが報告されています。
    特にビタミンDは、骨やカルシウム代謝における働き以外にも、免疫に関わる働きなどが明らかになり最近注目されています。ビタミンDは日光を浴びると皮膚で合成されますが、摂取できる食品が限られ(魚、きのこ類)、冬には日照時間の減少で多くの日本人が不足の状態にある栄養素です。日常的に日焼け対策をしている、外出を控えがちな生活など、ビタミンD不足の心配がある方には積極的な摂取をおすすめします。
    乳酸菌などのプロバイオティクスは免疫力を高め、風邪を予防することが明らかになっていることから、腸内環境を整える食品もおすすめです。
    なお、市販のサプリメントなどで栄養素の摂取を補う場合は、過剰にならないよう摂取目安量を守ることが大切です。

風邪を引いたかも?と感じたら

数百種類とも言われる風邪の原因となるウイルスを完全に遮断することは難しく、人の免疫力も完璧ではありません。風邪の予防対策を徹底していても、ときには風邪を引いてしまうこともあるでしょう。
風邪かな?と思ったら、無理せず早めに休養をとり、栄養・水分補給、部屋の加湿といった基本的なケアにより、ウイルスと戦う体の免疫力を助けましょう。
風邪のつらい症状を和らげ体の負担を軽くしてくれる市販の風邪薬も、風邪のときの体をサポートしてくれるでしょう。

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MAT-JP-2111936-1.0-03/2022 最終更新日:2022.3.31

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