
風邪を引いたときは、栄養素と水分を補給することが大切です。消化しやすく食べやすいものを選び、食欲がないときは無理をせず、少しずつ食べるようにしましょう。
この記事では、風邪を引いたときの食事で大切なポイントやおすすめの食材を、症状・シーン別に紹介します。さらに、コンビニで手軽に購入できる食品も紹介するので、風邪を引いたときの食事選びに役立ててください。

監修:渥美 まゆ美(あつみ まゆみ)先生
株式会社Smile meal 代表取締役
管理栄養士、フードコーディネーター
出版、メディア出演、レシピ開発、レストランやコンビニのメニュー開発などをするとともに、企業向け健康セミナーの講師や企業の健康経営サポートサービス、料理教室、高齢者向け介護予防教室など健康サポート事業にも携わる。
風邪を引いたときの食事で大切なポイント
風邪を引いたときの食事の最大のポイントは、体調や症状に合わせて無理なく食事をとることです。意識したいポイントは3つあります。
消化しやすいものを食べる
水分補給はしっかり行う
無理をして食べない
- ① 消化しやすいものを食べる
風邪を引いているときは、胃腸に負担がかかりにくい、消化しやすいものを選んでください。
消化や吸収にはエネルギーが必要です。風邪のウイルスと戦うことに集中してエネルギーを使いたいので、胃腸にやさしい食事を意識しましょう。
- ② 水分補給はしっかり行う
何も口にしたくないというときでも、しっかり水分補給をしてください。発熱や発汗などで体から水分が失われやすいため、こまめな水分補給が大切です。
水やお茶などに加え、汗を多くかいたときや嘔吐があった場合には、経口補水液などを活用するのもよいでしょう。
- ③ 無理をして食べない
食欲がないときは、無理に食事をとる必要はありません。まずは水分補給を優先し、食欲が戻ってきたら消化のよいものから少しずつ食べるようにしましょう。
風邪予防・回復をサポートする栄養素
風邪予防に必要なことは、日頃から栄養バランスの整った食事をして、体の免疫機能を整えておくことです。難しいことではありますが、特に風邪予防に良いとされる栄養素を3つご紹介しますので意識してみてください。
栄養素 | 主に含まれる食べ物 | |
|---|---|---|
ビタミンC | 抗酸化作用に関与する栄養素です。体の代謝やウイルス感染の予防によいとされます | ピーマン、赤ピーマン、ブロッコリー、ほうれん草、キウイ、いちご、みかん |
ビタミンA | ウイルスの感染予防に大切な皮膚や粘膜を作る働きをします | レバー、うなぎ、ほうれん草、かぼちゃ、春菊 |
たんぱく質 | 体の組織全てを作ります。酵素やホルモンの調整もします | 肉、魚、大豆製品、乳製品、卵 |
免疫機能を整える栄養素について、さらに詳しく知りたい方は以下よりご覧ください。
風邪のときにおすすめの食材
風邪を引いてしまったら、とにかく安静にしてウイルスと戦うことが大切です。
風邪で消耗しやすい栄養素や、回復に必要な栄養素を含んでいるおすすめの食材をご紹介します。
食材 | おすすめの理由 |
|---|---|
いちご | 一般的に入手しやすい果物で、ビタミンCをとりやすいです。 |
キウイフルーツ | ビタミンCがとりやすいです。 ※特にゴールドキウイは果物の中でもビタミンCの含有量がトップクラス |
赤ピーマン | 緑色のピーマンが完熟し赤色になってから収穫したもので、ビタミンCが多く含まれています。 |
じゃがいも | 消化しやすく、ビタミンCがデンプン質に守られていて調理による損失が少ないです。 |
かぼちゃ | ビタミンAが多く含まれていて、カリウムやカルシウムなどミネラル類も豊富です。 |
鶏肉 | 肉類の中では脂質が少なく胃に負担をかけません。胃腸の調子が悪い時は、皮を取り除くことでより負担が少なくなります。また、たんぱく質がとれます。 |
卵 | 食物繊維とビタミンCを除く、必要な栄養素をほとんどすべて含んでいます。 |
牛乳・豆乳 | たんぱく質やビタミン、ミネラルを手軽に補給できます。 |
プロセスチーズ | そのまま手軽に食べられて、たんぱく質がとれます。 |
豆腐 | 消化が早く、胃が弱っているときにも食べやすいです。 |
風邪のときに必要な栄養素について、さらに詳しく知りたい方は以下よりご覧ください。
【症状・シーン別】風邪のときにおすすめの食べ物
風邪を引いたときは、症状や体調に合わせて、食べやすいものを選ぶことが大切です。熱があるときは水分やエネルギーを補給できるもの、のどが痛いときはやわらかく飲み込みやすいものなど、そのときの体調に合わせて食事を選びましょう。
ここでは、熱やのどの痛み、鼻づまり、お腹の不調など、症状・シーン別におすすめの食べ物をご紹介します。
熱があるとき

熱があるときは、汗をたくさんかくため、体から水分が失われやすくなります。また、体力を消耗するので、水分とエネルギーを補給することが大切です。
食欲がない場合には無理に食べず、水分補給を優先しましょう。食欲が回復してきたら、消化に良いものから少しずつ食べてみてください。
- 【食事の例】
卵雑炊:やわらかく消化しやすく、卵からたんぱく質も補給できます。
鶏肉入りのおかゆ:消化しやすく、鶏肉からたんぱく質をとることができます。
経口補水液:発熱や発汗などで水分や電解質が失われたときの水分補給に役立ちます。
のどが痛いとき/咳が出るとき

のどが痛いときや咳が出るときは、のどへの刺激が少なく、やわらかく飲み込みやすいものを選びましょう。無理に固いものや辛いものを食べると、のどに負担をかけることがあります。
- 【食事の例】
フルーツゼリー:のどが痛いときでも食べやすいです。エネルギー補給にも役立ちます。
茶碗蒸し:のどへの負担が少ないだけでなく、卵からたんぱく質も補給できます。
豆腐とわかめのみそ汁:豆腐は食感がなめらかで、消化の良いたんぱく質源となるのでお勧めです。
鼻づまりがあるとき

鼻づまりがあるときは食欲が落ちてしまいがちですが、温かい汁物などで鼻やのどをうるおすと食べやすくなります。また、粘膜の健康維持を助けるビタミンAやビタミンCなどを含む食品を取り入れるのもよいでしょう。
- 【食事の例】
しょうが入り野菜スープ:しょうがの辛味成分が体を温めて血行を促し、鼻の通りをよくする効果が期待できます。食欲がないときでも食べやすくなります。
ほうれん草と卵のスープ:温かく食べやすいスープで、ほうれん草から消耗されやすいビタミン類、回復を助ける鉄、卵からはたんぱく質が補給できます。
かぼちゃのポタージュ:なめらかで食べやすく、かぼちゃに含まれるβ-カロテン(体内でビタミンAに変換される)などの栄養素をとることができます。
お腹の調子が悪いとき

お腹の調子が悪いときは、胃腸に負担をかけにくく、消化しやすいものを選びましょう。食欲がない場合は無理に食べず、水分補給を優先することも大切です。
- 【食事の例】
白がゆ:やわらかく消化しやすいため、胃腸への負担が少ないです。
やわらかく煮たうどん:温かい汁と一緒に水分も補給できます。具材は消化のよいものを選ぶとよいでしょう。
経口補水液:下痢や嘔吐などで水分や電解質が失われた場合の水分補給に役立ちます。
回復期

風邪の症状が落ち着いてきた回復期は、消耗した体力を取り戻すために、エネルギーやたんぱく質、ビタミンなどをバランスよく補給してください。
いきなり刺激の強いものや脂っこいものを食べるのは避け、少しずつ普段の食事に近づけていきましょう。
- 【食事の例】
白身魚:脂肪が少なく消化しやすいものが多く、体力の回復に必要なたんぱく質を補給できます。
バナナ:食べやすくエネルギー補給にも適しています。
鶏肉と野菜の雑炊:鶏肉からたんぱく質、野菜からビタミンやミネラルなどを補給できます。
【症状・シーン別】コンビニで買えるおすすめの食事

風邪を引いたときは、料理をするのが難しかったり、買い物に出かけるのが辛かったりすることもあるでしょう。そんなときは、コンビニで手軽に購入できる食品を上手に活用するのもおすすめです。
ここでは、症状・シーン別におすすめの食品を2品の組み合わせでご紹介します。体調や食欲に合わせて、無理なく食べられるものを選びましょう。
熱があるとき
- レトルトのおかゆ+経口補水液
パウチタイプのレトルトのおかゆと経口補水液で水分が補給できますし、胃腸に負担をかけません。
- レトルトの雑炊+野菜スープ
パウチタイプのレトルトの雑炊で炭水化物のエネルギーがとれ、野菜スープでビタミンがとれます。
のどが痛いとき/咳が出るとき
- フルーツゼリー+飲むヨーグルト
どちらもコンビニで手に入りやすい食品です。やわらかく飲み込みやすいため、のどが痛いときでも食べやすいです。
- 茶碗蒸し+卵スープ
どちらもやわらかく、のどへの負担が少ない食品です。卵からたんぱく質も補給できます。卵スープはインスタントのものでもよいでしょう。
鼻づまりがあるとき
- しょうが入り野菜スープ+鮭おにぎり
鮭おにぎりはコンビニの定番商品で手に入りやすく、たんぱく質がとれます。インスタントの野菜スープにしょうがチューブを1cmほど足すだけでも美味しくいただけます。
- かぼちゃのポタージュ+ゆで卵
β-カロテンやたんぱく質などを補給できます。ポタージュは冷凍かぼちゃを解凍し牛乳で溶いて味付けすると手軽に作れます。
お腹の調子が悪いとき
- レトルトのおかゆ+具の少ないスープ
どちらも胃腸に負担をかけにくく、食事から水分も補給しやすい組み合わせです。スープはインスタントのものでもよいでしょう。
- うどん+バナナ
どちらもコンビニで手に入りやすく消化しやすいです。ただし、うどんの具は消化がしやすいものを選ぶようにしましょう。
回復期
- 落とし卵の野菜スープ
たんぱく質とビタミン類がとれます。市販の、野菜の入った汁物に、温泉卵を落とすと手軽に作れます。
- 鮭おにぎり+具だくさんの豚汁
おにぎりでエネルギーを、鮭や豚肉からたんぱく質を補給でき、野菜も一緒にとることができます。
風邪の時に避けたい食べ物
胃腸に負担をかけるような食材は避けると良いでしょう。
脂身のついた肉や揚げ物など脂っこいもの
消化に時間がかかるので胃腸に負担がかかります。唐辛子など辛いスパイス
胃腸への刺激が強いので避けましょう。根菜類など食物繊維の多い野菜
野菜も良かれと思って選んでも、食物繊維が多いものは胃腸に負担がかかるので、風邪の時は根菜類は避け、葉物野菜などを選ぶと良いでしょう。砂糖を多く使ったお菓子やアルコール
体を回復させるのに必要なビタミンを消耗してしまいます。カフェイン
利尿作用があるので熱がある時の水分補給のさまたげになるのでなるべく避けると良いでしょう。
食欲がないとき
食欲がないときは、食事から摂れる水分も減ってしまうため、知らず知らずのうちに水分不足になりがちです。
私たちは普段、食事からも多くの水分を補給しています。そのため、食べられない状態が続くと脱水症状を起こしやすくなり、回復の遅れや倦怠感につながってしまいます。 一度にたくさん飲むのがつらい時は、白湯や経口補水液、麦茶などを少しずつこまめに口にしましょう。冷たすぎる飲み物は胃腸を冷やすため、常温や温かいものがおすすめです。

この記事はお役にたちましたか?













