便秘解消におすすめの
運動・マッサージ

便秘解消におすすめの運動・マッサージ

監修

須永 美歌子先生

須永 美歌子(すなが みかこ)

日本体育大学
児童スポーツ教育学部 教授
博士(医学)

運動時生理反応の男女差や月経周期の影響について検討し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発をめざして研究に取り組んでいる。専門は運動生理学。

身体を動かすことは、腸を動かすことに。体操からツボ押しまで、今日から始められる簡単なものをご紹介します。自分にあうものを習慣にして、便秘解消をめざしましょう。

腸ひねり体操で、つまりを改善

腸の動きが悪くなると、便がつまるだけでなく、ガスも溜まリやすくなるといわれています。お腹をひねったり、伸ばしたり、ストレッチすることで腸に刺激を与えましょう。

デスクワークの合間に

ひねるときに息を吐く

足裏は床につける

ガスと便のつまりの改善へ。イスに座ったままできるので、どなたにも簡単。

  • 1.イスに浅く腰掛け、正面を向いて背筋をのばす。
  • 2.背もたれを持って息を吐きながら上半身を左にひねる。
  • 3.同じように反対側も行う。

起床や就寝前に

倒したのと反対の肩が上がらないように注意

寝たままできるので朝晩の習慣に!

  • 1.あおむけに寝て、両足を揃えてひざを立てる。
  • 2.息を吐きながら両ひざをゆっくりと左に倒す。
  • 3.息を吸いながらひざを戻す。反対側も同じように繰り返す。

つま先立ち1分で、お腹まわりを強化

つま先で立つと、自然と下腹部やお尻に力が入ることに。腹筋下部や骨盤底筋といった便を押し出す筋肉を鍛えられるので、お通じの改善が期待できます。

簡単つま先立ちエクササイズ

お腹を凹ます お尻を締める

洗い物や歯磨きをしながらや、
通勤電車の中でも。

  • 1.転倒しないよう椅子や壁に手をつく。
  • 2.お腹を引っ込ませて、かかとを引き上げる。
  • 3.お尻をキュッと締めるように意識して、そのまま1分キープ。

ウォーキングで、血行&腸の動きを促進

ウォーキングは始めやすい運動のひとつ。全身運動なので、血液の巡りがよくなり、腸の動きの促進につながります。
軽く汗をかくくらいのスピードで、30分程度を目安に。その際、猫背や前屈みでは呼吸が浅くなり、腸も圧迫されてしまいます。目線を上げて背筋をのばし、ゆったりとした呼吸を保ちながら歩くのが効果的です。

ウォーキングで、血行&腸の動きを促進

リラックスして歩けば、腸にもよい効果が。


腹筋を鍛えて排便力に

排便でいきむときに使うのが腹筋。中でも重要なのがお腹の中央に縦に走る腹直筋です。運動不足や加齢によって衰えてしまうので、腹筋を鍛えて便を押し出す力を高めましょう。

へそのぞき腹筋

おへそを見て10秒キープ

就寝前に布団の上で行って習慣に!

お腹の中央の腹直筋を鍛える運動です。

  • 1.あおむけに寝て、頭の後ろで両手を組み、足は幅を少し開けて両膝を立てる。両手はお腹にあてても良い。
  • 2.おへそが見えるまでゆっくりと頭を起こし、お腹に力を入れた状態で10秒キープ。
  • 3.ゆっくりと頭を戻す。5〜10回を目標に繰り返す。

ヨガポーズで、腸の緊張をゆるめる

ストレスが原因の便秘には、リラックス効果のあるヨガを。自律神経のバランスが整い、緊張した腸もゆるむことで、腸の活性化が期待できます。ヨガの経験がない方でもできる便秘解消ポーズをご紹介します。

猫のポーズ

1.背中をそらして、腹部をのばす 2.背中を丸めて引き上げ、腹部を縮める
  • 1.腕と足を肩幅に開き、四つんばいの姿勢になる。
  • 2.ゆっくり息を吸いながら目線を上げて、背中を反らす。(図1)
  • 3.ゆっくり息を吐きながら背中を丸め、そのまま呼吸しながら30秒キープ。(図2)

ガス抜きのポーズ

お腹を圧迫しながら複式呼吸

腸をほどよく刺激し、腸内に溜まったガスの排出が期待できます。

  • 1.あおむけに寝て、息を吸いながら片ひざを胸に引きよせて抱える。
  • 2.息を吐きながら、太ももをおなかに押しつけて呼吸をゆっくり5回。
  • 3.息を吸いながら、膝をゆっくり戻す。
  • 4.反対側も同じように行う。

片足ねじりのポーズ

背筋をのばして上半身をひねる
  • 1.両脚を伸ばして座り、姿勢を正す。
  • 2.右脚を曲げ、左脚の外側にかける。左手で右のひざを抱えて、右手はお尻の後ろにつく。
  • 3.息を吐きながら、ゆっくりと上半身を右にひねってキープしたまま呼吸を5回。
  • 4.息を吸いながらもとに戻る。反対側も同様に。

マッサージ(腸もみ)で、腸を直接刺激

骨に囲まれていない腸は、唯一皮膚の上から手で触れられる内臓です。便が出ないときは、硬く感じるところがあることも。手で腸をもみほぐしてダイレクトに働きかけましょう。時計回りの大腸のラインを意識してほぐすのがポイントです。

「の」の字マッサージ

「の」の字マッサージ
  • 1.おへそを中心に大きく「の」の字を書くように時計回りにマッサージ。
  • 2.大腸の流れを助け、肛門へ移動させるイメージでゆっくりと行う。

腸もみ

腸もみ

腸の曲がり角、4隅がつまりやすい!

便が滞りやすい大腸の4隅にあたる左右のろっ骨の下(A・B)、腰骨の上(C・D)を意識して行います。

  • 1.右手でろっ骨の下A、左手で腰骨の上Dを、脇からお腹をつかむようにして指をあてる。
  • 2.ギュッと力を入れたり、抜いたりしてもみほぐす。
  • 3.左手でろっ骨の下B、右手で腰骨の上Cをつかみ、同様にもみほぐす。
  • 4.1〜3を繰り返して、4隅をまんべんなくほぐす。

ツボ押しで、腸の調子を整える

東洋医学では、全身には各内臓をつなぐエネルギーの通り道が網の目のように張り巡らされていると考えられています。この通り道にある便秘解消におすすめのツボを押して、腸に刺激を与えましょう。心地よいと感じる強さでゆっくり押すのがポイントです。

お腹のツボ

お腹のツボ

天枢(てんすう):
おへそから指幅3本分外側で、左右にある。

大巨(だいこ):
天枢から指3本分下で、左右にある。

背中のツボ

背中のツボ

便秘点(べんぴてん):
いちばん下のろっ骨から指2本分下で、背骨から指4本分外側。左右にある。

大腸愈(だいちょうゆ):
腰骨の高さで背骨から指2本分外側で、左右にある。

手のツボ

手のツボ

合谷(ごうこく):
手の甲の親指と人差し指の付け根の骨が交わるところの内側。反対の手の親指と人差し指で挟むようにして押す。

神門(しんもん):
手首の内側、小指よりの関節部分で、骨と筋のくぼみになっているところ。

足裏のツボ

足裏のツボ

湧泉(ゆうせん):
足裏の土踏まずの上の方の少しくぼんだところ。左右の足にある。

腸のゾーン:
土踏まずに小腸のゾーンがあり、囲むように右足裏Aから左足裏のB肛門まで矢印の方向に大腸のゾーンがつながっている。腸のラインに沿って小腸→大腸→肛門の順に両手の親指で押し流すようにほぐす。