咽喉痛(いんこうつう)とは|さまざまな原因で起こる「のどの痛み」

のどが痛くなる原因は、ウイルスの感染や声の出しすぎなどさまざまです。本コンテンツでは、のどの痛み「咽喉痛」について症状や原因のほか、痛みの緩和に期待できる市販薬の有効成分を解説します。
咽喉痛(いんこうつう)とは
ここでは、咽喉痛の定義や症状など基礎知識を紹介します。
咽喉痛は「のどの痛み」
咽喉痛とは、のどの痛みを指す言葉です。のどは大別すると「咽頭(いんとう)」と「喉頭(こうとう)」という2つの管状臓器に分けられ、これらを合わせて「咽喉」と呼びます。
咽喉痛のさまざまな症状
咽喉痛が起こると、のどの異物感やものを飲みこむ際の痛みが生じます。また、のどの奥側へ向かう神経が耳に通じる神経の近くを通っていることから、人によっては耳に痛みを感じることがあります。
症状がひどい場合には食べ物だけでなく、唾液を飲みこむだけでも強い痛みを感じる場合があります。炎症がひどくなると38℃以上の高熱や悪寒、倦怠感などの全身症状が生じ、場合によっては意識レベルの低下を引き起こすケースもみられます。
咽喉痛(いんこうつう)の主な原因
のどの痛みは炎症や荒れから起こることが多く、その原因にはウイルスや細菌がのどに感染して増殖することのほか、スポーツ観戦やカラオケなどによる大きな声の出しすぎ、喫煙や飲酒によるのどへの刺激、乾燥によるのどの粘膜機能の低下が挙げられます。
また、鼻アレルギーや胃食道逆流症がのどの痛みや違和感を引き起こすこともあります。ほかにも、以下のようなことが関連している場合も考えられます。
食事で刺激物(辛いものや酸味が強いもの)をとる
熱い空気を吸いこんだり、熱いものを飲みこむ
ストレスや加齢による唾液分泌の減少
炎症が原因による咽喉痛なら市販の鎮痛薬で一時的な緩和も可能
咽喉痛がつらいときには、市販の鎮痛薬で痛みや炎症を緩和できる場合があります。その主な有効成分について紹介します。
痛みを直接緩和する成分「イブプロフェン」
イブプロフェンは痛みや熱のもととなる物質(原因物質)であるプロスタグランジンの生成をおさえる働きをもつ有効成分です。頭痛や生理痛、関節痛などにもちいられるほか、総合感冒薬(かぜ薬)にも配合されています。イブプロフェンは抗炎症作用もあるため、のどの痛みが炎症によるものである場合には、つらい痛みの緩和が期待できます。
咽喉痛が長引く場合や尋常ではない苦しさを伴う場合は早めに医師へ相談
咽喉痛は普段の生活の中で起こるのどの炎症や荒れといった原因だけでなく、ほかの病気が要因となっている可能性もあります。もし、のどの痛みが市販の鎮痛薬でも緩和されなかったり、痛みが長引いたりしている場合、また呼吸の苦しさや発熱・悪寒などを伴っている場合には、早めに医療機関を受診しましょう。
みんなの咽喉痛事情
みなさんは咽喉痛とどのように向き合っているのでしょうか。発症頻度と対処法を調査しました。
<調査概要>
調査名:Usage and Attitude of Antipyretic/Analgesics
調査委託先:イプソス株式会社
調査実施日:2018年7月25日(水)~2018年7月30日(月)
調査方法:オンライン調査
調査対象:過去一年間で咽喉痛の症状のある15~59歳の男女 7,875名
咽喉痛の発症頻度
「半年に1日くらい」という回答が34.3%ともっとも多く、「2~3ヶ月に1日くらい」が27.2%と2番目に多い回答でした。

咽喉痛の対処法
咽喉痛の対処法としては、OTC鎮痛薬(市販の鎮痛薬)の使用が一番多いようです。うがいや水分補給などでのどの乾燥を防ぐことが大切です。

監修:内田 直樹先生
(昭和医科大学医学部 薬理学講座 臨床薬理学部門 教授)
昭和大学(現:昭和医科大学)卒。
2014年4月より現職
日本臨床薬理学会 指導医・専門医
掲載している情報や、監修者の所属・肩書きは、記事作成時点のものです。

ここまでの内容は内田 直樹先生に監修いただきました。
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