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くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻症状があるとき

Rhinitis medicine and cold medicine

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ティッシュペーパー、マスク、錠剤の薬、お水

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻症状があるとき、市販の鼻炎薬と風邪薬のどちらを飲んだらいいのか迷うことがありませんか。鼻炎薬と風邪薬の特徴とかしこい選択のしかたをご紹介します。

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内田直樹(うちだなおき)先生

監修:内田直樹(うちだなおき)先生

昭和医科大学医学部 薬理学講座 臨床薬理学部門 教授
昭和大学(現:昭和医科大学)卒。2014年4月より現職
日本臨床薬理学会 指導医・専門医

花粉症の薬(鼻炎薬)と風邪薬の違い

鼻症状の市販薬は、原因となる病気によって選ぶ

市販薬には咳や痰といった症状だけで使用できる薬もありますが、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻症状の場合は、その原因となっている病気によって使用できる薬が異なります。アレルギー性鼻炎と風邪では同じような鼻症状が出ますが、薬の成分はそれぞれの病気の特徴にあわせた配合となっているため、病気によって使用できる薬が区別されているのです。
では、自分の鼻症状やその原因となる病気に使用できる薬はどれか、どうやって判断すればいいのでしょうか。手がかりは、市販薬の箱や説明書に書かれている「効能・効果」の表示にあります(「効能」「適応症」と書かれている場合もあります)。

風邪の鼻症状には「急性鼻炎」「かぜの諸症状」の表示がある市販薬を

「効能・効果」には、その薬をどのような病気や症状に使用するのか表示されています。
鼻炎薬の効能・効果には、「急性鼻炎」「アレルギー性鼻炎」「副鼻腔炎」といった病名や、「鼻のアレルギー症状」などの表示があります。花粉やハウスダストに対するアレルギーが原因で起きているアレルギー性鼻炎の鼻症状には、効能・効果に「アレルギー性鼻炎」や「鼻のアレルギー症状」と表示された薬が使用できます。
一方、風邪薬の効能・効果には「かぜの諸症状」と表示され、配合された成分にもとづき効果が期待できる症状が書かれています。風邪による鼻症状があらわれているときは、効能・効果に「かぜの諸症状」と表示されている風邪薬の中から、自分の症状に合ったものを選ぶとよいでしょう。
また、風邪による鼻症状に対しては、効能・効果に「急性鼻炎」と表示された薬も使用できます。「急性鼻炎」は風邪であらわれた鼻炎のことを指し、「鼻かぜ」とも呼ばれています。風邪による鼻症状の場合は、風邪薬のほかに、「急性鼻炎」と表示された鼻炎薬も選ぶことができるのです。

市販の鼻炎薬と風邪薬の違いと対処できる鼻症状

鼻炎薬

風邪薬

「効能・効果」の
表示例

急性鼻炎、アレルギー性鼻炎または副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ、鼻水、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭が重い

かぜの諸症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、せき、たん、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和

花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎による鼻症状

使用できる

×(使用できない)

風邪による鼻症状

△(急性鼻炎が効能・効果にある製品は使用できる)

使用できる

主な成分

製品によって含まれる成分は異なります

・抗ヒスタミン薬<必ず含まれる成分>
・抗コリン薬(副交感神経遮断薬)
・交感神経刺激薬
など

・解熱鎮痛薬<必ず含まれる成分>
・抗ヒスタミン薬
・抗コリン薬(副交感神経遮断薬)
・交感神経刺激薬
・鎮咳薬
・気管支拡張薬
・去たん薬
など

さまざまな風邪症状に対応できる風邪薬と違い、鼻炎薬は鼻症状に特化

鼻炎薬にはくしゃみ、鼻水、鼻づまりに働きかける抗ヒスタミン薬などの成分が含まれ、同じ成分は風邪薬に配合されていることも多いでしょう。一方、風邪薬には発熱、悪寒(寒気)、頭痛、筋肉痛・関節痛などに働きかける解熱鎮痛成分が必ず含まれ、鼻症状に働きかける成分のほか咳や痰に働きかける他の成分も配合されています。つまり、鼻炎薬は鼻症状に特化した成分の配合になっているのに対し、風邪薬は鼻症状や風邪の全身症状を含むさまざまな症状に対応した成分の配合になっている点が違います。

鼻炎症状に風邪薬で代用はできるの?

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎に風邪薬は使えません

風邪薬には発熱、悪寒(寒気)、頭痛、筋肉痛・関節痛、のどの痛み、咳、痰などさまざまな風邪症状に対応した成分が含まれているため、花粉症などアレルギー性鼻炎の方が風邪薬を服用すると、アレルギー性鼻炎の症状改善には不要な成分をとることになってしまいます。くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状に働きかける成分が風邪薬に配合されていたとしても、アレルギー性鼻炎などの鼻症状に風邪薬を代用することはやめましょう。

病気に合わせて鼻炎薬や風邪薬を選びましょう

くしゃみ、鼻水、鼻づまりに市販薬で対処したいときは、自分の症状がアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎によるものか、風邪によるものなのかを確認し、「効能・効果」の表示を正しく読んで、原因となる病気にあった薬を選ぶことが大切です。
鼻症状に対処できる市販薬の選び方がよくわからないときは、店頭の薬剤師や登録販売者に相談しましょう。自分の鼻症状の原因となる病気がわからない場合には、医師に相談したり、受診して原因を調べてもらうことも大切です。

鼻炎薬と風邪薬の併用はできるの?

鼻炎薬と風邪薬は併用できません

鼻症状に働きかける抗ヒスタミン薬などの成分は、市販の鼻炎薬だけでなく、ほとんどの風邪薬にも配合されています。鼻炎薬と風邪薬を一緒に服用すると、抗ヒスタミン薬などの成分が重複して副作用が強く出る可能性がありますので、絶対にやめましょう。
鼻炎薬どうしの併用、風邪薬どうしの併用も成分が重複しますのでやめましょう。

飲み合わせに注意が必要な鼻炎薬、風邪薬

市販の鼻炎薬や風邪薬には、成分が重複するため、飲み合わせに注意が必要な薬が他にもたくさんあります。併用してはいけない薬、服用前に相談が必要な薬については、製品の箱や説明書に表示された「使用上の注意」に書かれていますので、服用前に必ず確認するようにしましょう。
鼻炎薬や風邪薬にかかわらず、医師から処方された薬や市販薬を服用している方は、新たに薬を服用する前に、医師、薬剤師や登録販売者に相談することが大切です。

鼻炎薬と風邪薬。どちらか迷ったときには

その鼻症状はアレルギー性鼻炎?風邪?

くしゃみ、鼻水、鼻づまりに市販薬で対処したいときは、その症状がアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎によるものか、風邪によるものかによって、使用できる薬が異なります。しかし、花粉症などのアレルギー性鼻炎と風邪は症状が似ているため、どちらを飲んだらいいか迷うことも多いでしょう。
そんなときは、鼻症状の原因がアレルギー性鼻炎と風邪のどちらなのかセルフチェックしてみましょう。

どちらか迷ったときのセルフチェック<AとBのうち自分の症状に近い方を選んでください>

アレルギー性鼻炎

風邪

A or B

くしゃみは、

A:発作的で連続して出る。

B:ときどき出る。

鼻水は、

A:透明でサラッとしている。

B:初めはサラッとしていたが、粘りのある状態に変化。

症状が始まって、

A:3週間以上続いている。

B:2週間以内で治まっている。

鼻以外では、

A:目のかゆみ、涙が出ることもある。

B:のどの痛みや声枯れ、咳や痰があらわれた。

全身症状は、

A:特になし。

B:微熱、倦怠感、筋肉痛・関節痛などの不調がある。

「A」が多かった場合は、アレルギー性鼻炎による鼻症状かもしれません。

アレルギー性鼻炎の鼻症状の対処には市販の鼻炎薬を使用できます。
5〜6日間服用しても症状がよくならないときは服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。

「B」が多かった場合は、風邪による鼻症状かもしれません。

市販の風邪薬のほか、効能・効果に「急性鼻炎」と表示された鼻炎薬も使用できます。
5〜6回服用しても症状がよくならないときは服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。

このセルフチェックは、鼻症状がアレルギー性鼻炎と風邪のどちらのものに似ているか自身で振り返るためのものであり、医師の診断に代わるものではありません。他の不安な症状があるときや、症状が長引いたり強い症状があるときには、医師に相談しましょう。

自分の鼻症状の原因となる病気がよくわからないときや、熱が3日以上続いたり熱が反復したりするときには、原因を調べて適切な治療を受けるために、医療機関を受診するようにしましょう。
市販薬を服用するときの注意点として、他の薬を服用している方、持病のある方、妊娠中の方、その他に心配なことがある方は服用前に医師や、薬剤師又は登録販売者に相談することも大切です。

MAT-JP-2601047-1.0-03/2026

最終更新日:2026年03月17日