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緊張型頭痛はどのような頭痛?メカニズムや考えられる原因など

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緊張型頭痛はどのような頭痛?メカニズムや考えられる原因など

緊張型頭痛は、誰でも発症する可能性がある一次性頭痛です。
月に数回程度の頻度で、一度痛みが起きると数時間、
長い場合は数日間、続く場合には緊張型頭痛かもしれません。

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慢性的でない軽度の緊張型頭痛であれば、日常生活での対処や、市販の鎮痛薬の服用で痛みをおさえられる可能性があります。
本コンテンツでは、緊張型頭痛の一般的な特徴、発症するメカニズムや原因などを解説します。

緊張型頭痛は反復性と慢性の場合がある

緊張型頭痛は、一次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛など)の中でも、特に世界的に有病率が高い頭痛として知られています。年齢や性別を問わず、誰もが発症する可能性がある頭痛のため、基本的な特徴を把握しておきましょう。
緊張型頭痛の一般的な症状では、頭全体に圧迫されるような、もしくは締めつけられるような重い痛みを感じ、その痛みは一度に数時間、長い場合は数日間、続く場合もあります。痛みの程度としては主に軽度から中等度となり、日常生活に支障がでる痛みでありながら寝込んでしまうほどまではいかないというケースもみられます。
緊張型頭痛は、大きく反復性と慢性に分類されます。

反復性緊張型頭痛

反復性緊張型頭痛は、月に15日未満の頻度で発作が起こる緊張型頭痛です。「国際頭痛分類(第3版・ICHD-3)」(※1)によって、反復性緊張型頭痛は稀発反復性緊張型頭痛と頻発反復性緊張型頭痛に分類されています。
以下が分類の条件となりますが、ほかにも細かな諸条件も関連するため、医師によって診断の内容が異なることにご注意ください。

稀発反復性緊張型頭痛の概要

  • 平均して月に1日未満(年間12日未満)の頻度で頭痛が起こる

  • 光過敏または音過敏の状態がみられることもある

  • 「片側ではなく頭部の両側の痛み」「圧迫感や締め付け感」といった症状がみられることもある

  • 医師によって診断の内容が異なります

頻発反復性緊張型頭痛の概要

  • 平均して月に1~14日(年間12日以上、180日未満)の頻度で頭痛が起こる

  • 光過敏または音過敏の状態がみられることもある

  • 「片側ではなく頭部の両側の痛み」「圧迫感や締め付け感」といった症状がみられることもある

  • 医師によって診断の内容が異なります

他の疾患と考えづらく、生活習慣に起因する一過性の反復性緊張型頭痛であった場合には、市販の鎮痛薬も有効です。

慢性緊張型頭痛

平均して月に15日以上の発作があり、期間が3ヶ月を超えると慢性緊張型頭痛と分類されます。慢性緊張型頭痛の場合は市販の鎮痛薬で対処できるものではないため、医療機関への受診が必要です。

緊張型頭痛(主に反復性緊張型頭痛)の特徴

ここからの緊張型頭痛は、主に反復性緊張型頭痛を対象として解説します。

緊張型頭痛の症状

後頭部を中心に頭全体がギューッと締めつけられるような、重苦しい痛みです。なかには、「孫悟空の金の輪をはめられたような痛み」「ヘルメットをずっとかぶっているような圧迫感」と表現する人もいます。
多くの場合、頭の片側ではなく両側に痛みがあらわれ、頭痛の性質としては非拍動性(脈打つような拍動を伴わない痛み)です。症状が発現すると連日、朝から晩まで鈍い痛みが続くことがあり、あわせて肩や首のこり、軽い目まいを伴うこともあります。
パソコンを使った後に痛んだり、温めるとラクになったりという特徴もみられるため、頭痛発症時の状況と照らし合わせましょう。

緊張型頭痛が起こるメカニズム

緊張型頭痛が起こるメカニズム

イメージ図

首や頭部まわりの筋肉の緊張が一定時間持続すると、血流の悪化や血管の収縮が繰り返されるなどによって、反復性緊張型頭痛が起こりやすくなります。頭痛の発現時にも肩や首のこりを伴うケースがありますが、これは原因やメカニズムが似ているためです。
例えば、仕事や人間関係などから生じる精神的なストレスがあったり、長時間のデスクワークやパソコン作業などで同じ姿勢を続けることによって身体的なストレスが蓄積されたりすると、血行が悪くなってしまい首や頭部の筋肉が緊張してしまうことがあります。

緊張型頭痛の原因として考えられること

緊張型頭痛の原因としては、一般的に次のようなものが挙げられます。

精神的なストレス

環境の変化や人間関係、仕事の悩みなどさまざまな理由で過度の精神的なストレスがあると、中枢神経の機能異常、自律神経の変調などによって血管変化という状態が引き起こされ、結果的に頭痛をもたらしてしまう場合があります。
また、ストレスによる緊張によって肩や首まわりの筋肉が硬直してしまうことがあり、結果として頭痛の原因になってしまうこともあります。

身体的なストレス

ストレスによる頭痛は身体的なストレスでも引き起こされます。長時間のデスクワークやパソコン作業などで、同じ姿勢を維持し続けたことによって血行が悪くなり、首や頭、肩まわりの筋肉が緊張してしまうためです。頭痛の原因となる首や肩まわりの筋肉の緊張は、過労などの肉体的な疲労でも起こります。

その他のさまざまな原因

緊張型頭痛の原因にはさまざまな可能性があり、例えば、以下のようなものが影響する場合もあります。

  • 姿勢の悪さ

  • 筋肉不足

  • 眼精疲労

  • 睡眠障害

  • 顎関節の病気

日常生活でできる反復性緊張型頭痛への対策

頭痛の頻度が少なく、また日常生活に支障がない程度であれば、一般的に市販の鎮痛薬で対処可能です。ただし、頭痛によって日常生活が制限されるほどの状況になっている場合や、頻度・重症度が増しているようであれば早めに医療機関に相談しましょう。
ここからは、日常生活でできる反復性緊張型頭痛への対策をご紹介します。

痛みがある部分や首まわりを温める

痛みがある部分や首まわりを温める


皮膚への刺激にならないよう、熱すぎず適度に温かい蒸しタオルを用意し、後頭部や首まわりを温めましょう。肩など貼り付けやすい場所には市販の温湿布もおすすめです。
また、入浴時には熱すぎない温度(38〜40℃など)のお湯をためてじっくりつかり、日頃から体のこりをほぐすよう心がけます。特に普段シャワーだけで済ませている人や早風呂の人は、ゆったりとした入浴が有効です。入浴時間を長めにとることは、血行をよくし、リラックスすることにもつながります。

ストレッチ・適度な運動

ストレッチ・適度な運動


日頃からの心がけとして、無理せず続けられる運動を毎日行うことがおすすめです。デスクワークの際にも、長時間同じ姿勢を続けないよう心がけ、時おり椅子から立ち上がって適度な運動をするとよいでしょう。特に長時間同じ姿勢が続いたときには、次に紹介するストレッチや簡単な体操を試してみましょう。

首を倒すストレッチ
  • 右手を頭の左側に添え、首をゆっくり右側に倒す

  • 反対側も同様に、それぞれ5〜10回ほど行う

首の回転ストレッチ
  • 後ろをみるように、首をゆっくりと左右に回転させる。もしくは首をぐるりと回転させる

  • 5~10回行う

肩まわりの体操
  • 立って両腕の肘を軽く曲げ、肩を前後に回す。前に回すときはリュックサックを背負うようなイメージ。後ろに回すときは衣服を脱ぐようなイメージ

  • 椅子に座った状態で、両足をそろえ、顔は正面を向いたまま左右の肩を交互に前へ突き出す

精神的なストレスの解消を心がける

精神的なストレスによる頭痛の場合にも、適度な運動や入浴がおすすめです。また、共通の趣味を持つ友人と話すなど、少しでも心のストレスを解消できるような活動・行動を日々の生活に取り込みましょう。

正しい姿勢をたもつ

反復性緊張型頭痛は頭のまわりや首、肩、背中にかけての筋肉が緊張することで生じる頭痛であることから、普段から筋肉に負担をかけない、正しい姿勢をたもつことも大切です。
特に猫背・前傾姿勢が習慣になってしまっていると、重い頭を支えるためにうなじや背中、肩まわりの筋肉が緊張し続けてしまいます。デスクワークで座りっぱなしの場合にも、背筋をまっすぐにして、あごを少し引いた姿勢を維持しましょう。

ここまで紹介したように、さまざまな生活習慣に起因する一過性の反復性緊張型頭痛と思われる場合には、市販薬も選択肢の1つです。市販の鎮痛薬でもつらい痛みを早めにおさえられる可能性があります。

緊張型頭痛の主な症状チェックリスト

緊張型頭痛にはさまざまな原因が考えられ、まだ完全に原因が解明されていません。そういうことから「どのように自分で判断すべき?」と悩まれている人もいます。診断はあくまで医師が行うため、「緊張型頭痛であるか」「他の疾患が関係しているか」など不安な場合には、頭痛専門の医療機関での診断をおすすめします。

主な症状チェックリスト(参考)

  • 後頭部を中心に頭全体が締めつけられるような重い痛み

  • 毎日のように朝から晩まで一定の鈍い痛みが続く

  • 肩や首のこりを伴う

  • パソコンを使った後に痛む

  • 軽いめまいを伴うことがある

  • 温めるとラクになる

本コンテンツは緊張型頭痛に関する情報を提供するものであり、イブ解熱鎮痛薬シリーズの効能・効果を示すものではありません

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最終更新日:2025年10月30日