鼻ムズサインを感じたら…
早めの対処法で先手を


監修:大久保公裕先生
日本医科大学 名誉教授
症状の軽減には早期対処と薬の継続
アレルギー性鼻炎の中でも花粉症は年々患者数が増え、今や国民病といわれています。花粉症はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど、つらい症状が長引くことで、思考力の低下やイライラ感、睡眠障害なども引き起こし、日常生活に大きく影響します。つらい症状を軽くする秘訣は、早めの対処と薬の継続服用。3つのポイントを心がけて花粉シーズンを乗り越えましょう。

花粉飛散予測日
花粉との接触を避ける

触れない、入れない、持ち込まない
アレルギー性鼻炎は花粉に触れることで発症します。花粉に一切触れないことは難しいですが、少しでも体内に入れない工夫が症状の緩和につながります。暮らしの中でできる対策を積極的に実践しましょう。

鼻や目、髪をマスクやメガネ、帽子でガードして花粉に触れない。マスクは侵入のスキをつくらないようサイズの合ったものを正しく着用。
窓やドアの開閉は速やかに。換気の際は、レースのカーテンを活用して室内に入れない。帰宅したら、洗顔、うがい、鼻をかんで体に入れない。
シーズン中は洗濯物の外干しを控えて。帰宅時は、玄関の外で服や髪の花粉を、コロナウイルスに気をつけながら、濡れタオルでふき取り、家の中に持ち込まない。
シーズン前※から対策をする
花粉飛散予測日

飛散前、発症前、先んずれば症状を制する
本格的な花粉シーズンを迎えると花粉飛散開始の発表がされますが、それ以前に微量の花粉がすでに飛んでいます。アレルギー症状があらわれなくても、ごくわずかな花粉に繰り返しさらされることで鼻の粘膜は炎症を起こし、花粉に対して敏感な状態に。
花粉が飛散する直前から薬の服用を始めること(初期治療)は、この過敏な状態を防ぐのに有効だといわれています。症状が出てから服用するよりも、発症時期を遅らせられるだけでなく、飛散ピーク時のつらい症状を軽減することができます。服用のタイミングは花粉カレンダーを確認し、花粉飛散予測日を目安に服薬を始めましょう。
早めの服用で花粉シーズンの鼻ムズが経減!?

油断せず、薬の服用を続ける

継続服用で、悪化を撃退
一時的に症状が治まったり症状が軽くなったりすると、ついつい薬の服用を控えがちですが、花粉シーズン中は薬の継続服用が大切です。シーズン中の鼻腔内は花粉に対して非常に敏感な状態が続いています。そのため飛散のピーク時でなくても症状が強く現れることも。また、花粉の飛散が終了しても、他のアレルゲンの刺激によって症状が引き起こされやすくなっています。薬をしっかり継続して服用することは、症状の悪化を抑えることにつながります。

ここまでの内容は日本医科大学 名誉教授 大久保先生に監修いただきました。
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