
ブタクサ花粉症は、主に8月から10月にかけて症状が現れる秋の花粉症です。道ばたや河川敷などの身近な場所に生えているブタクサにより、くしゃみ・鼻水・目のかゆみに加えて、喉や肌にも症状が出やすいのが特徴です。
本記事では、ブタクサがどこに生えているか、花粉症の症状、効果的な対策方法について詳しく解説します。
ブタクサの基本情報
キク科(ブタクサ Ambrosia artemisiifolia)

- 1年草
畑地、樹園地、牧草地、道ばた、河川敷、荒れ地などに自生する外来雑草。
- 分布
原産地:北アメリカ
ほぼ日本全国に分布。

ブタクサはどこに生えてる?生息場所を詳しく解説
主な生息場所
道ばた・歩道脇 - 最も身近な場所に多く自生。特に舗装の隙間や縁石沿い。
河川敷 - 大量に群生することが多い。散歩やジョギングコースは要注意。
空き地・荒れ地 - 管理されていない土地に密集。住宅地近くの開発予定地など。
- マメ知識
日本へは明治初期(1877年頃)に渡来したと言われ、昭和初期に全国的に広がり、その後定着したと言われています。葉は柔らかく、ヨモギに似た形状をしています。ブタクサの名前は、英語の通称名ホッグウィード<hogweed;hog=豚、weed=雑草>から来ています。小児喘息の原因植物ともされ、韓国では輸入禁止植物となっています。
同じ北アメリカ原産でキク科の「セイタカアワダチソウ」も、空き地や荒れ地、河川敷などに群生しブタクサと間違われることがありますが、こちらは虫が花粉を運ぶ「虫媒花」なので、花粉を空中に飛散させることは少ないですが、特に群生地付近ではブタクサ同様に飛散することが確認されています。原産地の北アメリカではこの仲間(アキノキリンソウ属)は花粉症原因植物として報告されています。
ブタクサ花粉の特徴
ブタクサは風で花粉を運ぶ「風媒花」で、夏から秋にかけての花粉症の主な原因はこのブタクサやヨモギなどキク科の植物と言われています。そして日本で初めて見つかった花粉症はこのブタクサ花粉症なのです。欧米でもブタクサアレルギーの患者は多く、イギリスのイースト・アングリア大学が行った花粉症と温暖化についての調査では、ヨーロッパ地域では今後50年でブタクサアレルギーの症状を発症する患者数が2倍になる可能性があると発表しました。温暖化によりブタクサ花粉の濃度が濃くなったり、飛散シーズンが長くなるという懸念もあり、世界規模で花粉症問題が深刻化しています。
ブタクサ花粉症のアレルギー症状と
対策
主な症状
ブタクサ花粉症も春の花粉症と同じく、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。そのほかに目・鼻・のどのかゆみなどがありますが、鼻や目の症状より、喉や肌に出やすいとも言われます。

基本的な対策と予防
マスク、メガネ、帽子を着用する
服装はなるべく花粉の付きにくい生地のものを選ぶ
帰宅したら、家に入る前に洋服や髪の毛に付いた花粉を払い落とす
手洗い、うがい、洗顔などで花粉を落とす
洗濯物はできるだけ外に干さず屋内干しにし、布団も乾燥機を使うようにする
外に干した場合は掃除機で花粉を除去する
十分な睡眠、バランスの取れた食事、風邪予防、そして飲酒のしすぎにも注意

花粉症の症状が出たら、まずは医療機関で受診することをおすすめしますが、普段の生活のなかでも花粉を極力避ける対策が必要です。
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