春だけではない!秋花粉とは?
症状・種類・対策を詳しく解説

つらい鼻炎を引き起こす花粉は、スギ花粉、ヒノキ花粉以外にもほぼ一年を通じて日本中で飛散しています。
ここでは注意すべき「秋の花粉症」について見ていきましょう。
秋花粉の症状をチェック!こんな症状ありませんか?

8月~10月にかけて鼻水・くしゃみが止まらない

目がかゆい、涙が出る

のどがイガイガする

外出時に症状がひどくなる
一つでも当てはまる方は「秋花粉症」の可能性があります。

監修:大久保公裕先生
日本医科大学 名誉教授
秋はブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの秋花粉に注意。
花粉は春だけではなく1年を通して飛散しアレルギー性鼻炎(花粉やハウスダストなど)を引き起こしています。
その中でも、秋の花粉症は要注意です。夏から秋にかけて花粉の飛散シーズンを迎える植物にはキク科のブタクサやヨモギなどがあり、全体の15%の人がこの季節に目や鼻の症状を訴えています。
秋の花粉症基本情報
日本列島周辺で秋の花粉症を引き起こす代表的な植物
植物 | ![]() | ![]() | ![]() |
|---|---|---|---|
時期 | 8月~10月 | 8月中旬~10月 | 8月下旬~10月 |
特徴 | 秋の花粉症の原因であるキク科のブタクサやヨモギは、河原や公園、空き地など市街地にも多く生息しています。秋の花粉症であることを自覚しないまま、ジョギングや散歩の際に吸い込んでしまい、症状を悪化させる例もあります。スギ花粉症などのアレルギー性鼻炎(花粉やハウスダストなど)の方は、秋の花粉症にもかかりやすいので、このような場所の近くを避けて歩くなど、適切に対処することが大切です。 | ||
写真提供:NPO花粉情報協会 事務局長 佐橋紀男先生

春の花粉(スギやヒノキ)と秋の花粉(ブタクサ)にはどういった違いがあるの?
A.「通年病」になりつつある花粉症ですが、原因となる植物によって症状はそれぞれ異なります。春のスギ花粉の場合は、花粉粒子径が大きいため、鼻粘膜に留まりやすく、下気道への影響は少ないとされ、そのため春の花粉症は鼻水やくしゃみが代表的な症状とされています。一方、秋の花粉症の原因のひとつ、ブタクサ花粉は花粉の粒子が小さいため、気管に入ってぜんそくのような症状を引き起こすケースもあります。花粉の特徴によって症状が変わる場合もあります。気付かずに放置してしまうと大変なので、鼻ムズを感じたら早めの対処が必要です。


春に花粉症の症状が出ると、秋も発症しやすいの?
A.春に発症した方が、必ずしも秋にも発症するとは限りません。しかし、スギ花粉症患者の70%もの人が、季節を問わずアレルギー性鼻炎症状が現れるといわれています。春だけではなく秋にもアレルギー性鼻炎症状が現れる方は、秋の花粉が原因かもしれません。
その鼻症状、アレルギー性鼻炎(花粉やハウスダストなど)かも!?
また鼻がむずがゆくなってきた。風邪かも。鼻水やくしゃみもとまらないし、やばい…。
スギ花粉症患者の70%の人が季節を問わず、他の花粉症を発症しているといわれています。
アレルギー性鼻炎と風邪の見分け方
これらの症状は風邪と似ている部分もありますが、いくつかの重要な違いがあります。

くしゃみの特徴
アレルギー性鼻炎は発作的で連続するくしゃみ、風邪は散発的で2〜3回程度です。

鼻水の性状
アレルギー性鼻炎は透明でサラサラ、風邪は粘り気のある黄色っぽい鼻水が特徴です。

発熱の有無
アレルギー性鼻炎では基本的に発熱しません。
37度以上の熱がある場合は、風邪やその他の感染症を疑いましょう。
ここでは代表的な違いをご紹介しましたが、より詳しい見分け方やセルフチェックで、あなたの症状を確認してみましょう。
秋の花粉症の対策
1.今すぐできる花粉症ケア
マスク | マスクは吸い込む花粉の量を減らし鼻の症状を少なくさせる効果が期待されます。 |
|---|---|
うがい | うがいをすることで、のどに流れた花粉を除去しましょう。 |
洗顔 | 外出から帰ってきた際には、洗顔を行い、顔についた花粉を落としましょう。 |
服をよく払う | 外出先から帰ってきた際や洗濯物を取り込んだ際には、衣服の表面についた花粉をよく払いましょう。 |
2.花粉症による鼻炎は、鼻炎薬でしっかりケア
鼻炎薬 | 花粉が本格的に飛び始める前でも、先手を打って鼻炎薬を飲んでおけば、鼻炎症状がひどくなる前に効果を発揮してくれます。 鼻ムズサインを感じたら…鼻炎薬で先手を打ちましょう。 |
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ここまでの内容は日本医科大学 名誉教授 大久保先生に監修いただきました。
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