頭痛のコト、もっと教えて! mystery Headache academy

頭痛はまだ謎だらけ・・・​

【頭痛の専門家 Dr.マモル】が頭痛の原因や
頭痛との付き合い方など皆さんの

頭痛の謎について、分かりやすく解説いたします。​

頭痛の専門家 Dr.マモル

頭痛の専門家 Dr.マモル

SECTION 1

謎頭痛図鑑 わたしのこれ、何頭痛?

なんだか頭が痛い。でも原因はわからない。そんな“謎頭痛”に
悩まされていませんか。 EVEが、身近な頭痛とその原因をご紹介。

天候や気圧・気温の影響による謎頭痛

目の疲れ・筋肉の過度な緊張などによる謎頭

その他の謎頭痛

SECTION 2

謎頭痛の対処方法

心当たりのある原因から対処方法をご紹介

これらの謎頭痛は、気圧の変化による内耳の過剰反応や、冷えによる血行不良、自律神経の乱れによって起こるとされています。特に、気圧が変化する雨の日や梅雨、台風の時期に起こりやすいのが特徴です。
対処法としては、耳のマッサージが効果的です。ホットタオルなどで耳を温めてから行うと、より高い効果が期待できます。また、日頃からストレッチや運動を取り入れ、生活習慣の改善をすることも予防につながります。飛行機のフライト中に起きる頭痛の予防としては、つばを飲み込んだり、あくびをしたりして耳の通気を良くすることや、「耳抜き」が効果的と言われています。また、副鼻腔炎が原因であることもあるので、心配であれば耳鼻科を受診しましょう。

これらの謎頭痛は、急激な気温の低下によって、自律神経が乱れ、交感神経が過剰に働いて頭痛がおきるといわれています。できるだけ寒暖差を避けることが大切で、夏であればエアコンの風が直接あたらないように、風向きを調整したり移動したりしましょう。カーディガンやひざ掛け、腹巻などを使用して冷えすぎを防ぐことも大切です。寒さが厳しい冬であれば、マフラーや手袋、厚手の靴下などを着用して三首(首・手首・足首)を温めること、入浴などで体を温めることを意識し、自律神経の乱れを防ぐために生活習慣を見直してみるとよいでしょう。

これらの謎頭痛は、主に首、肩まわりの筋肉の緊張によって起こるとされています。疲れや筋肉の緊張を感じたり、日常的に肩こりがある場合には、温めるのがおすすめです。作業中に休憩を適宜とったり、意識して姿勢を直すことが大切です。カイロや温かいシャワーなどを当てて温めてみるのもいいでしょう。首を左右に倒したり、肩を回したりして首や肩の筋肉をほぐす体操を毎日1回から2回行うのも対策になります。また、机やイスの高さが合っていないことや、枕の高さが合っていないことが肩こりの原因になることがあるので、一度見直してみるものよいでしょう。

これらの謎頭痛は、主に自律神経の乱れによって起こるとされています。入浴やアロマテラピーなどでリラックスできる時間をつくったり、日頃から規則正しい生活と適度な運動をこころがけるようにしましょう。また、肉体的な疲労によって首や肩などの筋肉が緊張し肩こりを感じる場合には、血行を良くするために、首を左右に倒したり、腕や肩を回すストレッチや体操を日課にするのもおすすめです。
また満員電車では、酸素不足や電車の揺れ、臭いなどの外的環境要因が影響して頭痛を引き起こすこともあるので、満員電車を利用する際には以下の点を心がけるようにしましょう。

満員電車に乗車する際のポイント

乗車時の工夫
  • ・ドア付近など、できるだけ換気の良さそうな位置を選ぶ
  • ・目を閉じて深呼吸する(ストレスを軽減)
  • ・好きな音楽やラジオでリラックス
降車後のケア
  • ・新鮮な空気を吸う(駅の外で深呼吸)
  • ・こめかみや首を軽くマッサージして血流を改善
  • 「また満員電車か…」と憂うつになる前に、できる対策を。早めのケアで、毎日の移動を少しでも快適に!

①飲食物の摂取や水分不足が影響しておこる頭痛と考えられる場合

アルコールやカフェインを摂りすぎると頭痛の原因になります。しかし、二日酔いによる頭痛のときは逆に、適度にカフェインを摂ると和らぐことがあるともいわれています。いずれにせよ、個人差があるため、過剰な摂取(飲みすぎ)は避けるようにしましょう。また、アルコールの中でもワインによる頭痛についてはまだ原因が十分に解明されていないこともあり、少量でも頭痛が起こることがあります。ワインに含まれるアルコール以外の含有物が頭痛を引き起こす可能性が指摘されています。ワインを飲むときは一緒に水を飲むように心がけ、少しでも頭痛が起きそうな場合には飲酒を控えるようにしましょう。脱水が原因の頭痛には、こまめにスポーツ飲料などの電解質を含むドリンクを摂取するようにしましょう。

②女性特有の頭痛と考えられる場合

生理中におきる頭痛には「片頭痛タイプ」と「緊張型頭痛タイプ」の2つがあり、それぞれ対処法が異なります。
① 片頭痛タイプ(ズキズキとした痛み)
・冷やす(こめかみに冷たいタオルを当てる)
・暗く静かな場所で休む
・カフェインを適度にとる(コーヒーや緑茶など)
② 緊張型頭痛タイプ(締めつけられるような痛み)
・温める(首や肩をホットタオルで温める)
・軽くストレッチをする
・リラックスする(深呼吸やアロマもおすすめ)
一般的に、「痛みがつらい…」と感じたら、市販の頭痛薬を早めに服用することもひとつの選択肢です。生理に伴って起きる片頭痛は、一般の片頭痛よりも症状が重度で治療が難しいと考えられていますので、つらい場合は頭痛専門医を受診しましょう。

③薬物の使用過多による頭痛と考えられる場合

頭痛薬を中止することで症状の改善が期待できますが、MOHが疑われる場合は、医師に相談しましょう。片頭痛や緊張型頭痛の治療が必要な場合もあります。MOHは適切な治療で治すことができる頭痛です。市販の頭痛薬は予防的や慢性的に飲むものではなく、頭痛を感じた際の一時的な対処として使用し、用法・用量を守り、上手に利用しましょう。

④目の疲れや光の影響による頭痛と考えられる場合

目の疲れや光の影響で頭痛が起きやすい人には、以下の対処法を試してみてください。
・目を休める(1時間ごとに10~15分は画面から離れる)
・ ブルーライト対策(PCメガネや画面の明るさ調整)
・ 目元を温める(蒸しタオルやホットアイマスクで血流アップ)
・ ストレッチをする(首や肩を軽く回してリフレッシュ)
・ 適度にまばたきを増やす(目の乾燥を防ぐ)
また、痛みを感じた際には、市販の頭痛薬を使用するのも効果的です。「目が疲れたな…」と感じたら、無理をせず早めのケアを。適切なお薬と対策で、快適な毎日を過ごしましょう。

⑤大きな音や高音によっておこる頭痛と考えられる場合

こういった音響などの大きな音や高音によって頭痛が起きてしまう人は、できるだけライブなど大音量の音楽や騒音の場所を避けるようにするのが望ましいですが、痛みを感じたら早めに頭痛薬を服用するなど、自身の頭痛とうまく付き合いながら無理のない範囲で楽しむようにしましょう。

監修
柴田 護先生

東京歯科大学 市川総合病院 神経内科 教授

平成4(1992)年慶應義塾大学医学部卒業。 日本神経学会神経内科専門医、 日本内科学会総合内科専門医、 日本頭痛学会理事、 日本脳卒中学会脳卒中専門医、 日本認知症学会認知症専門医。
※掲載している情報や、監修者の所属・肩書きは、記事作成時点のものです。

SECTION 3

今知りたい!頭痛の専門家に聞く、
頭痛にまつわるお役立ちコラム